スポットライトで照らすのは
1R(18㎡)
いつもは通り過ぎてしまうアート作品も、「向き合う」ことを決めたらきっと、何か自分にヒントを与えてくれるものに変わることがあるでしょう。シルクスクリーンなどを利用したアート展が目黒で開催中です。
text : ASAKO SAKURAI
このところ、とんと冷え込んで寒い日が続いていますね。とはいえ、1月と2月は、東京都内は1年で一番晴れの日が多い季節ともいわれています。
いつもは自宅に閉じこもっているあなたも、澄んだ青空のもと、感性を磨く休日を過ごしてみませんか。
今回ご紹介したいのは、目黒区「金柑画廊」で行われているアートイベント、石部 巧と chappyによる「立体・コラージュ・ドローイング」展です。
石部巧とchappyはそれぞれ作家活動をしながら、アーティスト・ラン・スペース「亀戸アートセンター」の運営も手掛けています。
これまで石部巧はシルクスクリーンプリントや転写・印刷物などを用いて偶然の産物をポップにユーモアをはらんで落とし込んでいくような平面・立体作品を、chappyは紙に墨を“のせては剥がす”といった身体的な行為から現れる、痕跡を残すような平面作品を、それぞれ制作してきました。
今回の展示では、これまでモノクロ作品を多く制作してきた二人が“色”を意識的に使い、石部巧の、これまでの手法を用いつつ、身の回りにある印刷物を“再生”した作品や、chappyの“三寒四温”をテーマにしたパステルを“重ねては消す”作品、そして共同制作した作品が発表されています。
刷り上がりの予想がつかない独自の技法で刷られるシルクスクリーンプリントや身のまわりに集まってきた素材を用い、作品を制作している石部氏。作品を作るというよりは、そこに偶然あったものたちを媒介にして、むしろ最初からそこに存在していたものを具現化させるために制作を続けているのかもしれない、と話します。
今回の展示を行う金柑画廊とは別に、同時期に亀戸アートセンターでも開催される、太田旭 × 広瀬良二「立体・コラージュ・ドローイング」と連動したイベントも予定されています。亀戸アートセンターでは太田旭と広瀬良二による公開制作を、金柑画廊では、餅つきユニット「Tucokka(ツコッカ)」を招き、座談会も開催されます。今回の展示にあわせたシルクプリントを、それぞれの会場でプリントすることも可能です。
普段は白黒の世界にいる二人が創り上げる、色彩を帯びた作品は一体どんなものなのでしょう。色や形、そこで感じたもの。感性を研ぎ澄ませてじっくりとご覧ください。
石部 巧 × chappy 「立体・コラージュ・ドローイング」
会期:2020年2月1日(土)~3月1日(日)12:00 – 19:00(木~日・祝日のみ展示)
会場:金柑画廊(目黒区目黒4-26-7)
https://www.kinkangallery.com/exhibitions/1255/
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櫻井朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。最近リノベマンションに引っ越したばかりなので、街だけでなく、室内の住環境を整えていくことにも興味津々。部屋中無印。