無垢にブルーのアクセント
1R(21.5㎡)
町歩き愛好家が、本当に住みたい町をジワジワと紹介していく連載がスタート。第1回目に取り上げるのは川崎市中原区の元住吉。下町感と都会感が絶妙に混ざり合う、魅力たっぷりの町です。
text : 渡辺平日
こんにちは、日用品&町歩き愛好家の渡辺平日です。この連載では、個人的に好きな町や住みたい町を、商店街を中心にじっくりと這うように案内しています。
こちらが元住吉駅です。今回は詳しく紹介できませんが、構造がかなりカッコいいのでお立ち寄りの際はじっくり観察してみてください。名物はながーいエスカレーター。
今回案内するのは川崎市中原区の元住吉。渋谷駅と元町・中華街駅を結ぶ東急東横線のほぼ中心に位置する町です。自由が丘や中目黒、代官山、武蔵小杉など、スター揃いの東横線のなかではやや地味な印象……。
また、都内に住吉という有名な街があるため、「元住吉が好きです」と言うと「あっ、住吉いいですよね。清澄白河も近いし」などと返されることもしばしば。でも、実はかなり住みやすい穴場スポットなんです。がんばれ、元住吉!
暮らしやすさを考えるとき、移動の便利さは無視できませんよね。今回紹介する元住吉はどうでしょうか。
車両基地があるため、電車マニアからも熱い視線を浴びています。
東横線の真ん中にあるので、渋谷駅には約19分、横浜駅には約17分でアクセスできます。また、東急目黒線も乗り入れているので、目黒駅や武蔵小山駅への移動も楽々。さらに隣の武蔵小杉駅まで行けば、新宿駅や品川駅、川崎駅など主要都市に短時間で向かうことも可能。
こうして冷静に考えると、ちょっとビックリしてしまうくらい便利ですね。アクセス面だけを見ると完全に都会です。
そんな〈シティ〉としての側面も持つ元住吉ですが、基本的にはほのぼのとした〈カントリー〉なんです……と言っても言葉だけではよく分からないですよね。どんな町かを知るには商店街を歩くのが一番。ということで、商店街をぶらぶらと散策してみました。
平日の午前中なのにこの人出。あちこちで立ち話に花が咲いていました。
元住吉にはブレーメン通りとオズ通りというふたつの商店街があり、どちらもかなり賑わっています。まずは西口側のブレーメン通りを見ていきましょう。
駅からすぐの場所に美味しいカレーショップがあります。友人によると、店選びで悩んだときは「とりあえずパピーで!」が合言葉となっているそうですよ。でも、今回は、あえてもうちょっと悩んでみます。
チェーン店も一通り揃っていますが、昔ながらの個人経営店も多いんです。
端まで歩くとさすがに人通りもまばらに……。
でも、それで簡単に終わらせないのが元住吉。味のある店舗がたくさんあります。
”いい町にはいい花屋がある”の法則発動。とっても感じのいい生花店がありました。
端っこまでおいしい、とても素敵な商店街でしたね。なんというか、町全体がイキイキとしています。それではくるっとターンして、オズ通りを散策してみましょう。
こちらがオズ通り。ブレーメン通りと比べて、どこかディープな雰囲気が漂っています。
駅から徒歩数秒のところにかなり渋い喫茶店があります。普通、駅周辺の便利な場所にはチェーン店が入りますが、さすがは元住吉。一味違います(もちろんチェーンのカフェも揃ってますのでご安心を!)。
ドラッグストアの店頭にレトロな惣菜屋が。よく考えたらなかなか不思議な組み合わせです。
オズ通りのシンボルマークがとってもかわいい。
このY字路を右に曲がると……
とても静かな路地に出ます。実はこの通りには一騎当千級に美味しい飲食店が点在していて、僕は勝手に〈食道楽ロード〉と呼んでいます。
人気の海鮮居酒屋。料理があまりにも美味しくて魚みたいに跳ね上がりそうになりました。
渋い串揚げ屋。そのほかにも蕎麦屋やビストロなどがあり、お店選びには困りそうにありませんね。それではメインストリートに戻りましょう。
オズ通りのだいぶ端の方に来ました。
下町でよく見かける、米屋とクリーニング屋が一緒になったお店。近くに住んでいたら常連になりたいです。
いやあ、オズ通りも素敵でしたね。なんというか、適当に歩いてるだけでもワクワクしてしまいます。さて、お腹が空いてきたので、そろそろご飯にしようかな。せっかくだから歩いているときに見つけたお店に行くことにしましょう。
今回はブレーメン通りにある〈FOREST COFFEE〉というカフェをセレクト。この外観、たまりませんね。僕の勘が「ぜったいに美味しいよ」とささやいています。
おお、とってもいい感じ。どこか懐かしい、親密な空気が漂っています。休みの日はこういうお店でのんびりしたいですね。
疲れが一気に吹っ飛んでしまうほど料理が美味しかったです。これにサラダとコーヒーが付いて1000円ちょっと。実にリーズナブルです。それにしても、普段は料理の写真を撮らないので下手ですね……精進します。この連載を通じて、撮影技術の向上具合もお楽しみいただければ幸いに思います。
ふらっと入ったカフェでも、ちょっと感動してしまうくらい美味しい。この町の底力を改めて実感しました。さてさて、(おそらく)元住吉の魅力が伝わったところで、おすすめのお部屋紹介コーナーに移ろうと思います。
この内装でこの賃料。なかなかお得だと思います。元住吉駅にも武蔵小杉駅にも出やすい立地なので、”下町感”と”都会感”の両方を楽しめますよ。
グッドルームオリジナルのリノベーション〈TOMOS/トモス〉を施したお部屋です。こちらも元住吉と武蔵小杉の両方にアクセスしやすい立地となっています(写真は完成イメージです)。
駅まで徒歩約2分でこの賃料。ちょっとビックリですね。しかもこのマンション、〈食道楽ロード〉に建っています。う、うらやましい……。
取材をしているとき、ふと「元住吉って、音楽で例えたらジャズっぽいな」と感じました。それも、跳ねるようなスウィング感と、踊りたくなるようなグルーブ感で突き進んでいくような、そういうタイプのジャズです。今まで、町から音楽性を感じたことはなかったので、自分でもちょっと驚きました。
行くたびになんらかの発見がある、本当に興味深い町です。もっと元住吉に通ってその魅力を掘り下げていきたいです。
渡辺平日
渡辺平日
日用品愛好者。常に異常な物欲と戦っています。町歩きやお部屋探しも好きで、ふと気がついたらグッドルームの取材ライターになっていました。主な寄稿先は「LaLa Begin」「北欧、暮らしの道具店」「PERFECT DAY」など。