これ以上、何を望む?
1R(12.9㎡)
少ないもので暮らすシンプリスト・ミニマリストが、部屋をすっきりと整えるコツと工夫を紹介します。今回は、1LDKから8割のモノを手放し、8.4畳1Kにお引越しされたWoodyさんに、暮らしをシンプルにしてくれる「やめてよかった習慣」をお聞きしました。
text & photo : Woody
もともとぼくは片付けや掃除が苦手で、若い頃は整った部屋をキープすることができませんでした。今でも几帳面に片付けられるようになったわけではありませんが、いくつかの習慣を見直したことで、「片付けや掃除のしやすい部屋づくり」ができるようになりました。
一つ目にやめたのは、「収納を買い足す習慣」です。モノが増えて、クローゼットや収納家具に収まりきらなくなったときは、収納を増やすのではなく、まずモノを減らすことを優先しています。
“片付けるモノが少なければ、片付ける手間も少なくなる”
苦手な片付けを上手にできるようになるよりも、片付ける手間そのものを減らすことが、ぼくにとってはいちばん無理なく続けられる方法でした。

以前は、モノが増えるたびに収納ボックスや収納家具、収納グッズを買い足していました。モノが増えているのに、それを片付けるためにさらにモノを増やす、ということを繰り返していたんです。やがて部屋が手狭になると、より広い部屋へ引っ越しました。広くなった分、家賃も月に2万円ほどアップ。今振り返ると、モノを置いておくためのスペースに家賃を払っていたように思います。引越し先での暮らしも、モノが増えるたびに収納家具やボックスを増やしていて、結局広い部屋になっても理想の暮らしには近づけませんでした。
そこで、モノを減らすのと同時に、収納家具や収納ボックスも少しずつ手放していき、それ以降は安易に収納を買い足すことをやめました。

「収納を簡単には増やさない」と決めると、買い物をするときにも、「本当に必要か」「買ったあと、どこに置くのか」を以前より慎重に考えるようになりました。家に迎え入れるモノが減ると、部屋が散らかることが少なくなり、週末の片付けも継続しやすくなりました。
今は再び家賃の安いコンパクトな部屋に住んでいるので、片付けのしやすさだけでなく、金銭面でもメリットを感じています。
二つ目にやめたのは、「実用性を考えずにモノを買う習慣」です。
ぼくはモノを選ぶときに、実際に自分の暮らしで使うかどうかをイメージしてから買うようにしています。買ったけれど使っていないモノや、収納の奥にしまったままのモノが多いと、部屋のスペースを圧迫するだけでなく、片付けや掃除の手間も増えてしまいます。「そのモノが、自分の暮らしの中でちゃんと役割を持てるか」を大切にしながら、実用性のあるモノ、できれば多用途に使えるモノを選ぶようにしています。

ぼくはスヌーピーが好きで、昔はグッズをたくさん集めていました。今は食器やブランケット、Tシャツなど、実際の暮らしで使えるモノを中心に選ぶようにしています。好きなモノを我慢するのではなく、日々の暮らしの中で使えるモノに絞ったことで、むしろ以前よりキャラクターを身近に感じられるようになりました。
以前は買ったあとのことをあまり深く考えず、「オシャレだから」「可愛いから」「安いから」という理由で買い物をしていました。その結果、買ったものの、ほとんど着ていない服が増えて片付けのハードルが上がったり、増えすぎたインテリア雑貨にホコリがたまり、掃除に手間がかかったりするようになりました。

実用性を意識してモノを選ぶようになると、家に迎え入れるモノの数が自然と減り、片付けや掃除もしやすくなりました。また、ひとつひとつのモノが、自分の暮らしを便利にしたり、快適にしたりするために役立つようになりました。
ミニマルでシンプルな暮らしをするうえで大切なのは、買い物をひたすら我慢したり、物欲をなくしたりすることではないと、ぼくは考えています。大切なのは、そのモノが自分の暮らしにプラスの影響を与えてくれるかどうか。「実用性があるかどうか」は、ぼくにとってモノ選びの基準を明確にしてくれる、分かりやすい判断材料のひとつになっています。
三つ目にやめたのは、「メンテナンスの手間を考えずにモノを買うこと」です。実用性があって便利なモノでも、手入れに手間がかかるモノは、なるべく持たないようにしています。
例えば、以前はキッチンに水切りかごを置いていました。便利ではあったものの、水切りかご自体を掃除するのが面倒で、水垢やホコリがたまったままになってしまうことがありました。

今は食器を洗ったあとに布巾で拭き、乾いたらすぐに収納する方法に変えています。濡れたまま長時間置いておくよりも清潔に保ちやすく、水切りかごを置いていた分だけ作業スペースも広くなったので、以前より料理がしやすくなりました。
キッチンマットやカーペットも、洗濯したりコロコロで掃除したりする手間が負担になっていたため手放しました。バスマットも珪藻土マットに変えたことで、洗濯する手間が不要に。

こうした経験から、モノを買うときには、使うときの便利さだけではなく、「どのくらい手入れに手間がかかるか」まで考えるようにしています。服を選ぶときも、自宅で洗濯できるものを選べばクリーニングに出す手間を減らせますし、ノンアイロンのシャツを選べば、アイロンがけの手間も必要ありません。
モノは買って終わりではなく、「買ったあとにどう付き合っていくか」も大切。片付けや掃除が得意になることを目指すのではなく、そもそも手間が増えにくいモノの持ち方や選び方を意識することで、無理なく部屋を整えられるのかなと思っています。
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