働く人とくつろぐ人。多様な人々が共存する goodroom の新オフィスを覗いてみました!
goodroom は、事業拡大のため新本社を「青山オーバルビル」に移転しました。自社でリノベーションを実施し、オフィスのみならず、カフェ「goodcoffee 青山」やショールーム、イベントスペースも新設。新オフィス全体をどのように設計したのか、インタビューしてみました。…
2026年7月、goodroom は本社オフィスを青山に移転しました。役目を終えた大型フィットネスクラブを丸ごとリノベーション、25mプールだった空間はなんと、社員食堂に!? 「空のふた」と名付けられたこの空間の誕生秘話と、今後の活用方法を聞きました。
goodroom の青山・新オフィス、目玉となる空間は、社員食堂やイベント会場として活用される広大なガラス張りのスペース。実はここ、元フィットネス施設の25mプールだった場所です。
元プールの中には食堂利用時にはテーブルとしても使える、水色の大きなステージ。「空のふた」と名付けられました。

タイルの質感や特徴的な高低差といった元プールの構造はそのまま残されており、かつて水が張られていた中央部分に大きなステージが設けられています。

ガラス屋根を持つ大空間全体を空調するには膨大なエネルギーが必要となるため、このステージの下に空調設備を隠し、人が過ごす足元へ効率よく快適な空気を届ける工夫が施されています。
ステージが、空調設備をすっきりと覆い隠す「ふた」としての役割を果たしているため「空のふた」と名付けられました。

ステージ上のふたは、社員食堂として使うときには腰掛けて食事や作業ができる大きなテーブルにもなります。
元プールの名残と明るい自然光が調和した独特な空間は、社員が心地よく過ごす日常の憩いの場としてだけでなく、今後は社内外の人々が集うイベント会場としても活用できるようになっています。
この空間のリノベーションを手掛けたのは、建築家の増田さん・大坪さん。多数の受賞歴を持ち、国内外から注目を集める建築家です。

―― 今回の空間が出来上がるまでに、どのようなアイデアが出たのでしょうか。
増田さん:結構たくさんの案を2人で考えました。プールの中に地形を作ってそこに空調を収める案や、橋をかけて通り抜ける場所にするアイデアなど、さまざまですね。

大坪さん:そもそもプールをオフィスにするのは、かなり特殊な依頼です。屋内プールと、人々が快適に過ごせるオフィスのような場所とでは、設計が根本的に異なります。
このプールには大きな窓がありますし、大量の水が張ってあり人がそこを泳ぐことを前提としています。そのようなプールを、オフィスやイベントスペースにする場合、真っ先に手を付けなければならなかったのは空調設備ですね。
プールエリア全域を対象とした空調では、大量のエネルギーが必要になり、ランニングコストが膨れ上がってしまいます。かといって、外の気温に大きく左右されるような場所だと、そもそも人がそこにいたいと思えません。

大坪さん:社員さんたちとのワークショップや、担当者との打ち合わせを繰り返しながら、2人でたくさん案を出していきました。
増田さん:でも、だんだん自分たちも設計が行き詰まってきていましたね。そのタイミングで「もはや空調だけの問題だから、もうバレないように空調を整えるぐらいでもいいんじゃないか」と、シンプルに考えるようになりました。
それまで出ていたアイデアよりも、もっとドライに設計してみようとしたんです。
「なぜ集まる場所がほしいのか、どんな機能を持つべき場所なのか」を考えていった結果、空調を中に入れて上をステージにするような形になりました。
「お弁当を気持ちよく食べたい」といった、細かいけど叶えられたら嬉しいような希望もまるっと実現できるような、自由な場所を作ったほうがいいと考えましたね。




増田さん:実は「新しくてすごいものを作ろう」と意気込んだ結果として、この空間が完成したわけではないんです。
僕たちって「ふつうのこと」しか考えてないんです。「今までにないものを作ろう!」と張り切りすぎないよう意識しながら、仕事するようにしていますね。
建築を依頼される際の要望は、いろんな要素やニーズが含まれた言葉として伝えられます。
「何のためにその空間が必要なんだろう」「その場所や、その空間を利用する人にとって、どのような機能が求められているんだろう」と丁寧に考えていくと、シンプルだけど本人でさえ気づけなかったニーズや欲求が見つかります。
それを叶えるものを作ることで「新しいのに受け入れやすいもの」ができあがるんです。ただ異質なものではなく、見たことがないのに自然と馴染んでいくような感覚です。
「空のふた」は、社員が過ごす場所としてだけでなく、社外の方も訪れるイベントの場としても活用していく予定です。
これまでにも goodroom でさまざまなイベントを企画・運営してきたSさんとHiraokaさんに、goodroom がイベント開催で目指していることや、今後の展開を聞いてみました。

Hiraokaさん:「東陽町ぐりんたす」で開催してきたマルシェでは、出店者さんと話しながら買い物をしたり、アロマバスボムづくりなどのワークショップに参加したりできます。歌って踊る絵本の読み聞かせや、巨大シャボン玉のパフォーマンスもあって、子どもから大人まで一緒に楽しめるイベントです。
大切にしているのは、人と人との関係が育つこと。オフィスビルを地域に開放して、近くに住む方や事業者さん、企業が自然につながる「まちの交流拠点」にしたいんです。年々地域の方に受け入れていただいて、今年は2日間で約2,000人が来場されました。

Sさん:インテリアが好きな方や、「こんな暮らし方もいいな」と考えるのが好きな方など、暮らしに関心のある方を思い浮かべながら企画しています。「こういうことをやったら楽しそうだな」と日々アンテナを張って、イベントを開催していますね。
まずはここで楽しく過ごしてもらって、そこからgoodroom がどんな会社なのか、どんな場所をつくっているのかを知ってもらえたら嬉しいです。

Hiraokaさん:入居者さん向けのイベントでは、心からリラックスできる、安心感のあるコミュニティをつくることを大切にしています。特に入居直後は緊張する方も多いので、最初の1ヶ月で温かく迎えられる場にしたいんです。
ワインの飲み比べ会や街歩き、怪談夜会など、いろいろ試しています。参加人数はイベントにより異なるものの、ある拠点のイベントでは入居者全体の3人に1人にあたる人数の方々が参加してくださったこともありました。

食事会なら準備や調理から片付けまで一緒にやりますし、最近は入居者さん自身がイベントを企画してくれる拠点も増えてきました。入居初日で緊張していた方が、すぐにほかの方と打ち解けて、終了後も楽しそうに話していたこともあって。自然に挨拶や雑談ができる顔見知りがいることが、その後の暮らしの安心感につながると思っています。

――青山の新しい空間では、これからどんなことを計画されていますか?
Sさん:青山オフィスの空間は、goodcoffee の空間に比べるとかなり広大なスペースなので、空間を生かしたイベントを開催していきたいと思っています。
たとえば、シンガーソングライターやDJを招いて、お菓子や軽食、飲み物を楽しみながら、みんなで音楽を聴くイベントとかもできそうですよね。
今までのようなイベントスペースでは収まりきらなかったことにも、この場所で挑戦していきたいです。
Hiraokaさん:「goodroom residence」の全拠点から参加できるような企画にもしていきたいですね。今まで考えてもみなかったイベントを開きたいなと、いろいろな案を構想しています。
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かつて水で満たされていたこの場所に、これからどんな人や暮らしの楽しみが集まっていくのでしょうか。新しく生まれた「空のふた」から広がる景色に、期待が膨らみます。
「goodroom residence」は、1ヶ月単位で契約できる goodroom の マンスリー・コリビングレジデンスです。
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