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蚤の市の歩き方 vol.1

Vintage はじめの一歩

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蚤の市の歩き方 vol.1

ヴィンテージに興味が湧いてきたら、まずは、「蚤の市」に行ってみませんか。
「蚤の市」とは、世界各国のさまざまな古いものが集まるフリーマーケット。パリのクリニャンクールや、ロンドンのポートベローで毎週末行われるものが有名です。日本でも、古くからある「骨董市」のほか、いろいろな場所で行われるようになってきました。最近の蚤の市では、ワークショップなど自分も参加して楽しめるイベントも満載!
「蚤の市」の歩き方をマスターして、ヴィンテージはじめの一歩、踏み出しましょう。
(text : Miha Tamura / photo : Takuya Kanai / 「東京蚤の市」写真協力:手紙社)

「東京蚤の市」に行こう

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毎年春と秋に東京・調布の東京オーヴァル京王閣で開かれる「東京蚤の市」。この秋で10回目となるこの蚤の市は、200店以上の店舗が参加し、来場者数は3万人にもおよびます。
11月19日(土)〜20日(日)に迫る開催日を前に、気になる出店者さんをチェック。お店でお話をお聞きしてきました。

カワイイ! ヴィンテージアクセサリー
『NEWOLD STOCK(ニューオールド・ストック)』

レトロでかわいいヴィンテージブローチは、ひとつ800円から。

レトロでかわいいヴィンテージブローチは、ひとつ800円から。

蔵前の駅前から少しはずれた隅田川沿いに、古びたビルを改装したおしゃれなカフェが並ぶ通りがある。「通りの雰囲気がすごく好きでここだ!と決めたんですけど、越してきたときにはまだまだお店は少なかったんですよ」と話してくださったのは、2人組のユニット「オトギデザインズ」の蔵野さん。元々は舟宿だったかなりレトロなビルの3階と5階の2フロアをリノベーションして2014年にオトギデザインズの事務所と、デザイン雑貨とヴィンテージ雑貨のショップ「NEWOLD STOCK」をオープン。東京蚤の市でも常連だ。

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店長の蔵野由紀子さんが選ぶものは、アクセサリーやバッグ、ヴィンテージのトイピアノまで、女性ならではの視点の「カワイイ!」ものが詰まっている。

「NEWOLD STOCK」で扱うのは、オトギデザインズが作るモノ、クリエイターさんの作るモノ、そして日本、アメリカ、ヨーロッパから独自の視点で取り揃えるヴィンテージの雑貨。
オトギデザインズが作るものは、活版印刷や、小学校の上履きなど、昔からの技術や素材を取り入れながら、新しいデザインで生まれ変わらせたモノが中心。
ヴィンテージのアクセサリーの数々も、いま「カワイイ!」と思うモノばかりが選ばれているが、本格的なアンティークジュエリーと比較するとだいぶ手に入れやすい価格なのも嬉しい。イマのファッションのワンポイントとしても、すぐ取り入れられそう。

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セルロイド製のアクセサリーはプラスチックが作られる前に日本で生産されていたもの。現在では人気が高まりアンティークに近づいている。(ブレスレット ¥12,000〜)

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絵柄の上にオリジナルパーツをつけて完成させる、アメリカの「エニッドコリンズ」のバッグは、コレクターも多い。NEWOLD STOCKでは、写真の木のバッグ(¥9,800)のほか、布製のバッグも多く扱う。

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オトギデザインズの代表プロダクト、「いろばき」。誰もが知っている、学校の上履きを新しいデザインで蘇らせている。軽くてソールがやわらかく、スニーカー・ルームシューズなどとして人気。(¥4,500〜)

東京蚤の市の会場でもとても人気があるという、日本の伝統工芸「七宝焼き」のアクセサリー。現代的なデザインで、七宝部分がさりげなくキラキラ光る。お求めやすいお値段も嬉しい(ピアス ¥2,900〜)。

東京蚤の市の会場でもとても人気があるという、日本の伝統工芸「七宝焼き」のアクセサリー。現代的なデザインで、七宝部分がさりげなくキラキラ光る。お求めやすいお値段も嬉しい(ピアス・イヤリング ¥2,900〜)。

NEWOLD STOCK by オトギデザインズ
東京都台東区蔵前2-15-6 寺輪ビル3F
03-5829-8160
OPEN:金・土・日 12時〜18時
http://www.newold.tokyo/

ヴィンテージの「白」に惹かれて
『友栄堂(ともえどう)』

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三ノ輪の小さなビルの1階、木の扉を開けると、ストレージいっぱいに白の器が並ぶ、静かな空間がある。フランスのヴィンテージ食器、そして布を扱う友栄堂さん。お店の場所と名前は、印刷所を営んでいたお祖父様から引き継いだそう。卸が中心だが、月数回のオープン日に一般にも販売。「東京蚤の市」には第1回から参加している。
それにしても、目に入るプレート、カップのほとんどが真っ白。聞くと、店主の斉藤さんが特に好んで「白いもの」を選んでいるのだそうだ。そして、手にとってみるとこれで陶器なのかと驚くほど軽い。

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ジアン、サルグミンヌ、クレイユエモントローなど、フランスの由緒ある窯元のものもあれば、無名のものもある。手前の小さなカップは、おままごとに使われていたものだそう。もちろん陶器製(¥5,000〜)。

「19世紀ごろの高貴なひとが使っていたものなので、割れにくさなどは考慮せず軽く作っていたんですね」と斉藤さん。
19世紀ということは、既に100年を経ていることになる。「真っ白」と思ったものをよくみれば、ひとつひとつが手作りのため歪みがあったり、時代を経たシミがあったり、同じものはひとつとしてない。
「白を選ぶのは、古いものこそが放つオーラというか、質感が際立つからなんです」。お話を聞いていると、フランス貴族の食卓が脳裏に浮かんできた。

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たくさん揃うシルバープレートのカトラリーの中には、エスカルゴ用、生牡蠣用などのちょっと変わった形のものもあった。東京蚤の市では、これら食器のほか、ヴィンテージのキッチンクロスも持ち寄るとのこと(¥2,000〜¥5,000)

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友栄堂
東京都台東区根岸5-11-32 1階右
080-3564-0986
OPEN:要予約、月に数日オープン日を設定
https://www.instagram.com/tomoedo/

花+古道具のストーリー
『はいいろオオカミ+花屋 西別府商店』

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ロシアの古道具と、花屋。そんな珍しい形態で運営されているのは、青山にある「はいいろオオカミ+花屋 西別府商店」。
古道具担当の佐藤さんが仕入れるのは、旅行がてら訪れたロシアで惹かれたという「ゴルショーク」(ロシア語で陶器の壺、という意味)。ミルク壺として使われていたものだそうで、それを西別府さんの仕入れる生のお花のストレージとして、あるいは鉢植えとして仕立ててディスプレイ。独特の、ストーリーのある空間が広がっている。
「古いものというと、買っても使い方がわからないという方も多いのですが、店舗でふだんから使っているので水漏れもない。花とあわせるのでイメージがしやすいと思います」

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左から、花を担当する西別府さん、古道具を担当する佐藤さん。

東京蚤の市には、「はいいろオオカミ」として第1回目から、いまの形では第2回目から毎回参加しているそう。
「年に2回、4日間に集中して行われるイベントなので、毎月開催の骨董市などとはまた違って、お祭り感があります。見て楽しんでもらえるように装飾的なものもこだわっていますよ」。
3万人もの来場者があるイベントで、ふだんはなかなか来店されないようなお客さんとも会えるのが、出店者としても、楽しみのひとつだそうだ。

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毎回大人気で初日で売り切れることもあるという500円のミニブーケ

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「この小さな森を大切にしてください」という、ミニストーリーのついたオリジナルの作品(¥2,700)

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はいいろオオカミ+花屋 西別府商店
東京都港区南青山3-15-2 マンション南青山102号室
03-3478-5073
OPEN:11時〜20時、定休日なし
http://haiiro-ookami.com/

ヴィンテージの紙が好き!
『ハチマクラ』

アメリカの古いラッピングペーパーをばらしたもの

アメリカの古いラッピングペーパーBOOKをばらしたもの

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日本のレトロな包装紙

「紙が好きすぎて紙で出来ているものなら何にでも反応します」
という、店長の小倉さんが高円寺にかまえる「ハチマクラ」には、古い包装紙や古本、切手、古い絵ハガキ、封筒、便せん、ノート、アンティーククロモス、古地図など、紙でできたもの、それに他に紙にまつわる古い文具、雑貨などが並ぶ。
鮮やかなアメリカのラッピングペーパー、日本の昭和レトロな謎のキャラクターモノなど、世界各国、いろいろな年代の色柄は見飽きない。
空き箱に紙を貼って楽しむ「カルトナージュ」に使ったりと、用途は様々。まずは好きなモノを集めちゃってから使い道を考えたい。

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1950~1960年代中心のハンガリーのホテルラベル。東欧らしい色合いにコレクターも多いアイテム。

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1950~1960年代のアメリカSHOE FAIR用のタグ

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ハチマクラ
東京都杉並区高円寺南3-59-4
03-3317-7789
OPEN:13時~21時(日曜13時〜20時)、月・火定休
http://hachimakura.com/


紹介したお店のほか、200店舗以上のお店に出会える「東京蚤の市」、秋の開催はもうすぐです。
ぜひチェックしてみて。

第10回東京蚤の市
日時:2016年11月19日(土)9:30~17:00、20日(日)9:00~17:00
場所:東京オーヴァル京王閣
(東京都調布市多摩川4-31-1/京王多摩川駅下車すぐ)
入場料:500円(小学生までは無料)
URL:http://tokyonominoichi.com/2016_autumn/

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