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goodroom residence が目指す「居心地のよい空間」は、どうやって作ってる?空間デザイン担当者に聞く、インテリアのコツ

軽やかな暮らしのはじめ方 Vol. 98

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goodroom residence が目指す「居心地のよい空間」は、どうやって作ってる?空間デザイン担当者に聞く、インテリアのコツ

2025年5月にオープンした「goodroom residence 戸塚」は、それまでの「goodroom residence」らしさを残しつつ、デザインやインテリアにおいて大きく進化しました。「goodroom residence 戸塚」の空間デザインを担当した福田さんに、こだわりポイントや考え方について、詳しくお聞きしていきます。

text:RYO ODA

2025年5月に、インテリアや空間デザインがさらに進化した「goodroom residence 戸塚」がオープンしました。過去最大規模となる新たな「goodroom residence」の空間デザインを担当されたのは、goodroomでインハウスデザイナーとして働く福田さんです。

一体どのようなことを考え、どんなこだわりを詰め込んだのでしょうか?インタビューにて詳しくお聞きしてみました。

goodroom residenceとは

goodroom residence」は、1ヶ月単位で契約できる goodroom の マンスリー・シェアレジデンスです。goodroomがセレクト・造作した家具・家電が揃っており、新たに購入する必要はありません。

また、広々としたワークラウンジから、サウナやカフェまで、ふつうの賃貸よりも共有部が充実。仕事・プライベート共にいろんな過ごし方が実現できます。

<福田さんプロフィール>

音楽と建築が、暮らしのインスピレーション。ブラジルでその空気に触れるのがひそかな夢です。

goodroomのインハウスデザイナーとして、ポスターやロゴといったグラフィック作成を担当。2025年5月にオープンした「goodroom residence 戸塚」では、ブランド策定や空間デザインを手がける。

壁の色、インテリア、案内表示。さまざまな要素に「意図」を持たせる

――「goodroom residence 戸塚」のインテリアや空間について、個室については、どのようなことを意識してデザインしましたか?

福田さん:まず個室で言うと、壁紙の色です。以前は若い女性をターゲットにしたようなピンク色や淡いカラーが多く使われていました。でも、「goodroom residence」利用者の中には男性も多いので、性別を問わないグリーンをメインカラーにしています

――少し深みのあるグリーン、印象的です。一口に緑と言っても色々ある中で、なぜこの色を選んだのですか?

福田さん:落ち着いた印象と、ちょっとこなれた感じを出すために、少しだけ「くすんでいる」緑を選んでいます。

ビビッドすぎると若々しくなりすぎますし、かといって重たいトーンにもしたくなかった。使える色のサンプルをいくつも取り寄せて、空間に当てはめながら一番しっくりくる色合いを探しました。

――部屋に飾られているアートにも何か意図が?

福田さん:はい。メインカラーのグリーンとはあえて反対の色であるレンガ色を使い、メリハリを出すよう意識しました。正反対の色を大きく使いすぎると統一感がなくなってしまいますが、小さく使うことで程よいアクセントになります。

緑の壁に飾られている、レンガ色のアート。空間にアクセントが加わっています。

また個室のアートと、ラウンジに飾ってあるアート、実はテーマがリンクしているんです。

デザイナーの方に「手触り感」が感じられるアートが欲しい、と依頼して作っていただいたものです。

紙をさまざまな形にカットし、それを再構成したグラフィックを、部屋と共用部の両方に飾っています。場所が違っていても、なにか共通のテーマで繋がっている感覚を作りたくて

共用部でも個室でも、自分の居場所として過ごしてほしいですね。

壁にアートが飾られているシェアラウンジ

――エントランスも、以前のレジデンスとはまた違う雰囲気ですね。

福田さん:今までの「goodroom residence」よりも、帰ってきたときに迎え入れてもらえる感覚をさらに演出しました。

「goodroom residence 戸塚」では、エントランスの広い部分がガラス張りになっています。この建物の特性を活かし、あえてエントランスに大きな3つの照明を設置しました。

遠くからでも建物の光が見えることで「自分の帰る場所がここにある」と感じてもらえるようにしたいという意図が込められています。

壁に書かれている「hello」という言葉も、レジデンス側から「ようこそ」と迎え入れるような、温かい気持ちになってもらえたらな、という想いで決めました。

――よく見ると、壁の文字のフォントも少し丸みがあって可愛らしいですね。

福田さん:気づいていただけて嬉しいです!今回、フォントも変えました。

私はサイン(案内表示)も空間を構成する大事な要素だと考えていて。ただ視認性が良いだけでなく、サインそのもので遊びたかったんです。

なので少し丸みのあるフォントを選び、ポストの表示や各部屋のサインもなるべくアーチを描くようなデザインで統一しています。また「goodroom residence 戸塚」はリノベーションによって作られましたが、ドアにもともとついていた取っ手が丸く、あえて残してもらいました。ここもコンセプトをリンクさせているんですよ。

――言われてみれば、AB室の表示が「ab」と小文字になっているのも、大文字だと丸みがなくなってしまうから……?

福田さん:その通りです!「ほっとできる自分の居場所として利用していただきたい」というテーマがあったので、そこにはこだわり、、遊び心を散りばめました。

――共用部の本棚コーナーも「goodroom residence 戸塚」で新しくできた要素ですよね。

福田さん:もともとは、ただの通路になってしまうような場所でした。ですがそこも「もうひとつの居場所」にできないかと考えたんです。「読む」「着る」「暮らす」「食べる」「出かける」「書く」という6つの動詞をテーマに、新しいアクションに繋がりそうな本を選んでいます。

ただ本を読むだけでなく、例えば旅の本を読んで「次の滞在先は大阪にしてみよう」とか、料理の本を読んで「週末はこのキッチンでこれを作ってみよう」とか。その本をきっかけに、暮らしに変化が生まれるような場所にしたい、という意図を込めています。

ーー 最後に、福田さんが「goodroom residence 戸塚」に込めた思いについて聞かせてください。

福田さん:「goodroom residence 戸塚」をつくるときには、ご利用いただく皆様がどのような人なのか、そのような方々にどんな気分で「goodroom residence」を利用してもらいたいのかを、まずは考えました。 

「goodroom residence」は、家=自分の城としてこだわりたいというよりは、視点がもっと外に向いている人にも多く利用していただいています。

たとえば、色んな場所を転々とする人や、場所を選ばずに働ける人、などなど。 そのため「自分の思い通りに部屋を作り上げられる」よりも「いくつかある自分の居場所のひとつ」という感覚を大事にしたいと思っています。 

活動範囲は家の中だけではないけれど、自分の居場所も欲しい。なので「goodroom residence 戸塚」では、個室だけでなく共用部でも「落ち着いて過ごせる居心地の良い場所にしたい」と考えて空間をデザインしました。

 また、新しい暮らし方や働き方に対する好奇心が高い人にも多く利用いただいています。そういう方にとっても、好奇心や遊び心をくすぐりつつも、落ち着いて過ごせる空間となってくれたら嬉しいです。

初期費用ナシ・おしゃれな家具・家電付きの「goodroom residence」

「goodroom residence」は、1ヶ月単位で契約できる goodroom の マンスリー・シェアレジデンスです。

goodroomがセレクト・造作した家具が揃っているため、新たに購入する必要がありません。一部施設では水回りやキッチンが共有ですが、その分掃除はgoodroomにお任せ!仕事やプライベートに時間を費やせます。

また、広々としたワークラウンジから、サウナやカフェまで、賃貸とは違い共有部が充実しているため、仕事・プライベート共にいろんな過ごし方が実現できます。

賃貸とホテルの中間のような、新しい住まいのサブスク。これまでにない、もっと自由なお部屋探しを始めてみませんか?

三宅  

 

織田諒

織田諒

編集アシスタント。写真も動画も撮るのが好き。愛機はFujifilm。革のものと古いものが好き。論文を漁り回るのが趣味。

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