あこがれの主人公
1R(25.43㎡)
町歩き愛好家が本当に住みたい町をジワジワと紹介していきます。第6回目に取り上げるのは東急目黒線の武蔵小山。ながーく暮らしたくなる、住みやすさ抜群の町です。
text : 渡辺平日
こんにちは、日用品&町歩き愛好家の渡辺平日です。この連載では、個人的に好きな町や住みたい町を、商店街を中心にじっくりと這うように案内しています。
今回紹介するのは品川区の武蔵小山。下町と高級住宅街が同居する不思議なエリアでして、近ごろではその交通利便性や住環境の良さが評価され、穴場の町として注目されています。
武蔵小山に到着。町歩き開始です。気温は35℃を超えていますが、ひとつ、がんばります。
武蔵小山駅には東急目黒線が乗り入れています。二駅先の目黒まで行って山手線に乗り換えれば渋谷や新宿などの主要駅に短時間で移動可能。また、交通要所の武蔵小杉(名前、似てますね)には約11分、品川には約16分でアクセスできます。さらに、東京メトロ南北線&都営三田線と直通運転しているので、大手町や飯田橋といったターミナルステーションなどにも出やすくなっています。うーむ、これは便利……!
一日の平均乗降人員は5万人強。東急目黒線でもトップクラスの利用者数です。(あくまで個人的な感想ですが)そのわりには駅がコンパクトで、比較的、ストレスなく利用できるという印象があります。
次に町の様子をみていきましょう。武蔵小山を語るうえで、〈パルム〉は絶対に外せないと思います。
70年以上の歴史を持つ〈武蔵小山商店街パルム〉。アーケードなので雨の日でも気にせずお買い物できますよ。ちなみに〈パルム〉は、友達を意味する〈パル〉という言葉と、武蔵小山の頭文字である〈ム〉を組み合わせた造語とのこと。
色々な特長をもつ商店街ですが、個人的には、チェーン店の充実ぶりがすごいなと感じます。駅直結の〈エトモ武蔵小山〉と併せたら、主要なチェーン店はほぼすべて揃っているといっても過言ではないかと。
平日の午前中だというのにこの賑わいぶり。さすが、かつて東洋一と謳われた商店街ですね。じっくりと案内したいところですが、テレビをはじめ様々なメディアで取り上げられていますので、今回は簡単な紹介に留めさせていただきます。
吹き流しがあちこちに設置されていて涼しげでした。全部で130本もあるそうですよ。
おや、今日(8/2)はちょうどお祭りの開催日になるみたいですね。どうりで、町がソワソワしているわけだ。
場所取りの旗がたくさん立っていました。
祭りの前っていいですよね。その瞬間にしか味わえない独特の空気が漂っています。さて、ここでパルムをサッと通り抜けて、お気に入りの神社へ向かうことにしました。
住宅街をしばらく歩きます。おっ、目的地が見えてきましたよ。
こちらが三谷八幡神社(さんやはちまんじんじゃ)です。近所にある小山八幡神社の分祀でして、毎年9月には〈両社祭〉が執り行われています。
いつ訪れても手入れが行き届いていて感心してしまいます。きっとこうやって、昔から大切にされてきたのでしょうね。
この神社は、ほんとうに地域の人から愛されている感じがしてとっても好きです。ベンチで涼んでいる間にも、自転車でチャッと乗りつけてパッと参拝し、またどこかへと向かう人をたくさん見かけました。実にいい距離感です。こういう神社がある町っていいなあ。
神社で涼を取ったあと、個人的に武蔵小山でいちばんアツいのでは? と感じている〈西口商店街〉へ向かうことにしました(地図で表示できなかったので、近くにある小山台高校を目印にしています)。
フラフラと歩いていたらパルムの入り口に漂着しました。
せっかくなので中を通っていきます。屋根があるおかげでとても涼しい。アーケード最高です。
お祭りの準備がちゃくちゃくと進んでいます。
こちらが小山台高等学校。西口商店街はこの高校の南側にあります。
この雰囲気。たまりません。
ディープな個人経営店が軒を並べます。こちらはイチオシの居酒屋〈日の出〉です。
堅実な品揃えで知られる〈九陽書房〉。
豪快に本を販売しています。普通、こういう露天コーナーって無難なセレクションになりがちですが、このお店はかなり渋いチョイスとなっています。底力があるというか。
レトロなお店がある一方で、こういう今風のショップも揃っています。
実に雰囲気のいい商店街でしたね。新しいお店も少しずつ増えているようで、これからどんどん盛りあがってきそうな予感がします。さて、ここでもう少し足を伸ばして〈林試の森公園〉に遊びに行くことにしました。
のんびりした町並み。
ここを曲がったら……
林試の森公園へ到着しました。ここは旧林野庁林業試験場の跡地を利用した公園で、水遊び場や球技の練習ができるグラウンド、デイキャンプ場などなど、さまざまな施設が揃っています。
子どもたちが楽しげにはしゃいでいました。
思い思いに憩っています。
どこに行くのにも便利で、大きな商店街とレトロな通りがあって、素敵な神社や公園もある。ううむ、こうしてじっくり取材すると、人気なのも納得という感があります。さてさて、武蔵小山の魅力をたっぷりお伝えできたところで、お待ちかねのお部屋紹介コーナーに移らさせていただきますね。
畳と押し入れが実にレトロ。お風呂はありませんが、それを差し引いてもこの賃料はかなりリーズナブルかと!(ちなみに、近所に銭湯が2軒あります)
外観からこだわったデザイナーズ・マンションです。約16㎡とお部屋はコンパクトですが、細かい工夫が施されていて、なかなか暮らしやすそうですよ。
やや駅から遠目ですが、いいお部屋なのでご紹介。設計者の〈愛〉が詰まったワンルームです。こちらのお部屋も工夫が行き届いていて生活しやすそうです。
駅の東側に位置する〈親友会通り商店会〉。
今回は紹介できませんでしたが、ほかにも〈親友会通り商店会〉という味のある商店街や〈清水湯〉というナイスな銭湯があったりして、ほんと、ながーく暮らしたくなる要素がてんこ盛りなんです。知れば知るほどいい町、武蔵小山で、新しい生活をはじめてみませんか?
渡辺平日
渡辺平日
日用品愛好者。常に異常な物欲と戦っています。町歩きやお部屋探しも好きで、ふと気がついたらグッドルームの取材ライターになっていました。主な寄稿先は「LaLa Begin」「北欧、暮らしの道具店」「PERFECT DAY」など。