シンプリストの「身軽な旅」の持ち物。どこに行っても自分らしい旅に
世界を旅するノマドワーカーや、地方と東京の二拠点暮らしをするシンプリストなど。「身軽な旅」のプロ4組に、「旅の必需品」をお聞きしました。…
少ないもので暮らすシンプリスト・ミニマリストが、部屋をすっきりと整えるコツと工夫を紹介します。今回は、都内1LDKで二人暮らしをしていらっしゃるシンプリスト、夕街さやさんに、「やめることで心が楽になった習慣」についてお聞きしました。
text & photo : 夕街さや
月末になるといつも家計が苦しい。じわじわと物価が上がるなかでいつも通りに暮らしているつもりでも、ふとそう感じることが増えました。かといって急激に支出は減らせないから、まずは小さな無駄遣いを洗い出してやめていこうと考えました。
なにが無駄遣いかは人によってさまざまですが、わたしにとっては出先で買ってしまうペットボトル飲料がまさに小さな無駄遣いでした。毎日買うわけではないのでそれほどの出費とは思っていなかったのが落とし穴。しかも買ったからといって気分が上がるわけでもなく、一応買っておこう、という気持ちだけでルーティンのように支払っていたお金でした。

そもそもどうして買ってしまうのかを掘り下げていくと、出先で飲み物を持っていないとなんとなく不安だから。そんな気持ちに気づいてからは、家から水筒を持っていくようになりました。今まで小さなかばんに入る水筒を持っていなかったこともあり、つい出先で買ってしまうという悪循環があったので小さな水筒も購入。自分でも気づかなかった不安と向き合ったら、対処法がわかって小さな無駄遣いが自然と減りました。
気づいた頃にはずっと乾燥肌で、これは体質的なものだと思い込んでいました。しかし1年前の冬に乾燥が原因で肌が大荒れしてしまい、そこから本気で自分の肌と向き合う決意をしました。
乾燥肌についていろいろ調べていくうち、わかったことがひとつありました。それは洗いすぎが原因だということ。わたしは肌が敏感なこともあり、ずっと泡石けんで洗顔をしていました。しかし石けんにも洗浄力の強いものと弱いものがあるということを知り、自分が使っていたものが洗浄力の強いものだと発覚。やっと乾燥肌の原因をつきとめたわけです。
そこからは洗浄力の優しい石けんに切り替えて洗顔するように。すると翌年の冬には乾燥で肌が荒れることが一切なくなりました。

今では優しい石けんで洗い流せるコスメに切り替えて、保湿は化粧水だけ。冬になると化粧水に加えてクリームやパックなどありとあらゆる保湿を塗り重ねてきたことが懐かしく思えるほど、シンプルになりました。洗いすぎをやめたら過度な保湿も必要なくなり、肌周りのアイテムもシンプルになってすっきりしました。
最近はさまざまなコンテンツで「おすすめ」が表示されるようになりました。興味をそそられるとつい飛びついてしまって、いつのまにか時間が大量に消費されていた、なんてことも。そんな場面が年々増えていることに少しずつ危機感を感じるようになりました。このままおすすめされるまま人生が進んでいったら、いずれ自分が本当はなにがしたいかがわからなくなってしまうのではないかと。
そこで思いきって「履歴を消す」ことを思いつきました。たいていのインターネット検索では履歴からわたしの好みを予測しておすすめを表示するというしくみです。ならばその履歴を消去してしまおう、というわけです。
例えば YouTube の履歴を消すとどうなるか。試してみるとホーム画面には「まずは検索してみましょう」と表示されるのみ。そのときに果たして検索してまで自主的に見たいと思う動画があるかどうか。そう自分に問いかけてみると、意外と答えは「NO」。そうなったら本当に見たいと思う動画が思いつくまではそのままにしておきます。

すると、日常にぽっかり穴が空いたように時間が生まれることに気がつきます。はて、自分はいまなにがしたかったんだっけ? ふとそんな問いが生まれてくるでしょう。あるいは遠ざけていた不安が心をよぎるかもしれないし、長年悩んでいたことへの答えが急に思いつくかもしれません。いずれにしても、外側から絶え間なく訴えかけてくる関心事よりも、内側からふと湧いてきた小さな声に耳を傾けることのほうが、本当の自分を見失わずに済むのではないか、と思い至りました。「おすすめ」にはひとまず背を向けてみると、世界が変わるきっかけになるかもしれません。
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