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「帰りたくない部屋」をやめて「理想を追求した部屋」へ。初めての一人暮らしで大失敗した私が学んだこと

軽やかに暮らす人 Vol.42

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「帰りたくない部屋」をやめて「理想を追求した部屋」へ。初めての一人暮らしで大失敗した私が学んだこと

軽やかに暮らす人を紹介する連載。学生時代に急いで決めてしまった部屋が自分に合わず、1年で退去することになった、goodroom新入社員のTさん。自分らしくいられる街・部屋との出会いかたや、普段の一人暮らしの生活事情などについて聞いてみました。

text : Asako Sakurai 写真提供:Tさん

「初めての一人暮らしで出会った物件は、まさに”帰りたくない部屋”。でもその失敗があったから、今の私があるのかもしれません」

そう話してくださったのは、goodroomの新卒社員のTさん。大学進学を機に上京し、現在は小田急線の緑豊かなエリアにある賃貸で一人暮らしをしています。

Tさんが「暮らし」に興味を持つようになったのは、大学生のころ。初めての一人暮らしの部屋選びに大失敗した過去があるからです。部屋のなかで過ごす時間がいかに自分にとって大切かを知り、「本当に心地よく過ごせる住まいはどんなものだろう」と考えるきっかけになったのだと言います。

そんなTさんに、部屋を選ぶ上で大切にしている価値観や、賃貸のメリットデメリット、今後の目標などについて聞いてみました。

学生時代、部屋選びに失敗したことが今の暮らしに活きている

ー現在お住まいの物件の間取りや、気に入っているポイントなどについて教えてください。

駅から徒歩12分ほどの、ゆるやかな坂をずっとのぼって行った丘の上にあります。住み始めて、もうすぐ5年目です。

家賃は5万円。間取りは1K・6.5畳の洋室とキッチン、風呂トイレ別です。

丘の上にあるので、部屋からの眺めがいいことが決め手の一つでしたね。また郊外なので自然が豊かで気持ちが良いし、個人経営の飲食店が多いところも気に入っています。

お気に入りの家具を少しずつ揃えていった、お気に入りの部屋。

ー今お住まいのエリアはgoodroomの本社がある品川方面からは、電車で1時間ちょっと。やや遠い気がしますが、不便さはありませんか?

同僚からもよく「なんでそんな遠いところに住んでいるの?」と驚かれます(笑)。でも私にとって、できるだけ会社から離れていることが大切な条件の一つなんです。

電車に揺られている間に、会社で学んだことを振り返ったり、読書をしたり。ゆっくり時間をかけて、日常に戻っていく。気持ちを切り替える時間が必要なんですよね。

……といっちょ前に言ってますが、こんなふうに自分の「叶えたい暮らし」が明確になったのは、大学進学を機に初めて一人暮らしをした部屋が「帰りたくない部屋」だったからなんです。

ー帰りたくない部屋?

端的に言うと、部屋と私の相性が悪かったんです。

当時住んでいた部屋は、渋谷から徒歩15分ほど。大学からも近かったので利便性は高かったのですが、築年数は50年くらいで家賃5万円と都心では破格でした。でもユニットバスだし、隙間風が入って寒いし、隣が墓地でどんより暗い雰囲気で……。

それまでは「どこに住んでも同じだろう」と、あまり暮らしに関心がありませんでした。でもこの大失敗が、家の中で過ごす時間が私の活力であると、気づくきっかけになったんです。

それから「ここには長くはいられない」と一念発起。留学のための貯金を崩して、自分一人で叶えたい理想の部屋を見つけようと動き出しました。

大切にしたのは、定量的な条件よりも「直感」

ー失敗を糧に、自分の理想の暮らしを見つめ直したと。まずはどんなことから始めましたか?

まずは自分が求める街と、部屋の条件の整理です。

街については下北沢が好きだったので、下北沢に出やすい小田急線沿線で探しました。固定費を抑えたかったので、家賃の上限は5万円。必然的に都心から離れたエリアになるのですが3駅に絞り、それぞれ駅を降りて、歩いてみたんです。

東京都内とは思えない穏やかな雰囲気が魅力だったのだそう。

駅を降りてみると、違いは歴然!私はチェーン店が少なくて個人経営のお店が充実しているほうの雰囲気がいいなあと思いました。毎日ここに降りて買い物をしている自分が想像できたんですよね。定量的な条件よりも「自分が好きかどうか」という直感を大切にしました。

ー部屋に求める条件はどんなものでしたか。

収納が十分あること、景色がいいこと。あとはお風呂とトイレが別なこと。ゆっくりお風呂に浸かる時間が自分には必要だということも、前回の部屋での失敗で学んだことの一つです。

部屋の条件に合う物件は、検索サイトでリストアップすることができます。でも雰囲気や感覚、空気感のような定性的なものは、現地に行かないと分かりません。

前回は時間がなく、内見をせずに決めてしまったことを後悔していたので、今回は徹底的にリサーチしながら部屋探しをして、理想のお部屋と出会うことができました。

自分の生活スタイルに合わせて、ゆるく無理なく続けられるお金の使い方

ー初期費用や生活費など、お金のことについても伺いたいです。現在の部屋に引っ越す際にかかった初期費用はどのくらいでしたか?

ざっくり計算して、21万円でした。内訳は、

・敷金、礼金 5万円×2=10万円
・仲介手数料 0.5ヵ月分=2.5万円
・翌月分の賃料 5万円
・引越し代(友人への謝礼) 1万円
・ベッドの買い替え 2万円・火災保険、虫駆除など 0.5万円

計 21万円

今の部屋に来る前、一人暮らしを始めたときに、家具家電は一式10万円ほどで揃えましたが今回の計算には入れていません。

ー約20万円というとだいぶ安く感じるのですが、費用を抑えるために工夫したことはありますか?

火災保険や虫駆除などの費用は、管理会社頼みにせず、自分でネットで探した会社を使って行ったので数千円で済みました。引越し代もレンタカーを友達に運転してもらい、お礼に夕食をごちそうすることで安く抑えました。

できるだけ自分の貯金からやりくりしたかったので、出費はどうしても抑えたかったんです。

ー自分で考え、行動していて素晴らしいですね!続いて月々の生活費についても教えてください。

生活費は、毎月12~3万円で抑えるようにしています。内訳は、

・家賃 5万円
・食費 3万円
・水道光熱費 1万円
・通信費(Wi-Fi・携帯料金) 0.5万円
・趣味費(洋服、など) 1.5万円 
・交際費 1.5万円

12.5万円

そのほか細々とした日用品なども入れると、だいたい13万円になります。


ー工夫していることがあれば、教えてください。

とにかく自炊をすること!

でも私の場合「自炊」と言っても、在宅ワーク時のお昼などは、ご飯をチンして納豆をかけて、インスタントのお味噌汁にカットわかめを多めに入れること。これも立派な自炊だと思っています。

その分外食のときに好きなものを食べるとか、趣味で料理をするときは凝った料理を作るとか。メリハリをつけて楽しんでいます。

ースーパーでまとめ買いをするなどして、食費を抑えることもありますか?

いえ、私はそういう買い物が苦手なんです。その日に食べたいものを食べたいから、作り置きも向いてない。多めに買うことで、かえって余らせて捨てることになることも多かったんですよね。これも失敗から学んだ、自分の傾向かな。

だから2日に1回の頻度で買い物に行き、必要なものを必要な分だけ買うようにしています。

あとは固定費は抑えたいので、家賃は安いところにする、携帯会社を格安SIMにするなど。欲しいインテリアも、ジモティなどをくまなく見て、安いものを探します。あんまりそういうことが苦にならず、楽しめるタイプなのだと思います。

賃貸とレジデンス。向いているのはそれぞれどんな人?

ーお仕事柄、短期で利用できて、サウナやワークラウンジのあるシェアレジデンス「goodroom residence」や、goodroomオリジナルリノベーション賃貸「TOMOS(トモス)」など、さまざまな住まい方をご存知かと思います。それでも、あえて一般賃貸に住んでいる理由はありますか?

こだわりが強いから、ですね。goodroom residence や TOMOS は物件の数がどうしても限られるので、豊富な数から選べる一般のお部屋の中から選びました。でもTOMOSに住むのはずっと憧れだったので、この部屋を出るタイミングが来たら、いずれ住んでみたいと思っています。

他にも賃貸は、ある程度自分の理想の暮らしが見えてきた人におすすめ。固定費が高くなりますが、その分とても自由度が高いので。

ー「goodroom residence」が合う人は、どんな人だと思いますか?

家具家電が付いているので、すぐに暮らしを始められることがメリットの一つ。だから短期で一人暮らしをしたい人には、とても合う住まい方なのではないかと思います。

「無印良品テイストのお部屋も、人気の理由の一つ」とTさん。おしゃれな家具が揃っているので、居心地がとても良いと評判なのだそう。

例えば今は実家暮らしで、一人暮らしをしてみたいけれど不安がある人にとっては、初期費用を抑えながら一人暮らしを体験することができます。合わなかったら実家に帰れる保険もあるから、友人によくおすすめしていますね。

他にも海外から一時帰国をしている人や、これから海外に行く人の借り住まいにもぴったりです。いろいろなシチュエーションで合わせやすいですよね。

私は料理をすることが好きなので、他の人に気を遣うことなく、いつでも自由にキッチンを使いたいタイプ。だからシェアキッチンのgoodroom residenceより、賃貸の方が合っているなと感じます。

いつかは北欧へ。そのために楽しみながらミニマムに暮らす

ー貯金もしっかりされていそうなイメージがありますが、何か目標にされていることなどありますか?

いつかワーキングホリデーを活用して、北欧に住んでみたいという夢があるんです。

ずっと前から北欧のインテリアや暮らしには興味があったので、現地の暮らしを知りたいし、どうしてあのようなデザインが生まれるのかを、身を持って体感してみたいから。

あとは絵を描くのも好きなので、北欧の風景をポストカードにしてみたいという夢もあります。だからこそ今は家賃を抑えて、楽しみながらミニマムに暮らしているところです。

やりたいことが多くて大変ですが、お気に入りの部屋で過ごす時間が、何よりも心地良いです。初めての一人暮らしの失敗があったからこそ、今の自分があるのだと思います。

リノベーション賃貸「TOMOS(トモス)」って、どんな部屋?

賃貸だと、満足のいくお部屋探しができないと思っていませんか。
TOMOS(トモス)は、賃貸でも心地よく暮らせる、ありそうでなかった「ふつう」のお部屋ブランドです。

ほんものの木でつくられた床は、さらっとした肌ざわりや、ふわっと広がる木のにおいが楽しめます。
また、革ざいふのように、使い込むほどに色合いやツヤが変化していきます。

五感で楽しむ。時間とともに育てる。住めば住むほど、いとおしくなる。

「ふつう」なのに、どこにもない。
ちょっと特別なTOMOSのお部屋に暮らしませんか。

TOMOSのお部屋一覧はこちらから
東京・神奈川・埼玉・千葉大阪・神戸・京都名古屋福岡広島札幌

初期費用ナシ・おしゃれな家具・家電付きの「goodroom residence」

賃貸の初期費用や、家具の移動費を考えると、好きな時に好きな場所に暮らすなんて、できやしない。
だからといってホテル暮らしは少しハードルが高いし、やっぱり時々料理もしたい。

そんなモヤモヤを解消する、”賃貸とホテルのいいとこどり”な物件をgoodroomが作りました。

全部屋、初期費用不要で、おしゃれな家具・家電付き。サウナや無印良品が監修したワークラウンジなど、充実した施設が利用可能な物件も選べますよ。

三宅

 

櫻井朝子

三宅朝子

goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。センスがないのでおしゃれなインテリア、お部屋に興味津々。趣味は読書、刺繍、季節の手仕事など。詳しいプロフィールはこちら

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