TOMOS お部屋とアップデート
1R(18.5㎡)
これまでたくさんのシンプリストに話を伺い、少ない持ち物で豊かに暮らすテクニックやアイデアを紹介してきたgoodroom journal。今回ご紹介するのは、働くうえでの無駄をそぎ落とし生産性を上げることで、プライベートの時間をより充実させて豊かに暮らしている、goodroomの中の人を紹介します。時間の使い方に悩んでいる方の参考になるTIPSがいっぱい詰まっていますよ!
text : ASAKO SAKURAI
<メディア事業部・佐々木のプロフィール>
・goodroomのメディア事業部、マネージャー。広報・PR業務が多く、SNSの数値管理や、コンテンツ制作などがメインのお仕事。
・現在は福岡在住。月に1回、1~2週間ほど東京へ出張。(東京にいる間は「サブスくらし」を活用)
・仕事は18時半~19時頃に切り上げるようにしている
・就業後は自炊をしたり、アニメを見たり、近所の立ち飲み屋で交流をしたり。週末は近所で開催されているイベントや展示などを見に行き、リフレッシュする時間を過ごしている
ーー現在のライフスタイルを教えてください
佐々木:
「goodroomに入社してからずっと東京にいましたが、1年ほど前から拠点を福岡に移し、生活しています。
福岡の街はコンパクトにギュッとまとまっているのが特徴。そのため自宅・通っているコワーキングスペース・よく飲みに行く場所などがすべて徒歩15分圏内くらいの場所にまとまっています」
「東京に住んでいたころはどれだけ近い場所に住んでいても、移動時間などを含めると最低でも30分から、1時間ほどはかかってしまっていました。
満員電車に乗って通わなければいけないストレスからも解放され、今はとてもストレスフリーに生活できています」
ーー佐々木さんのSNSを見ていると、とても忙しそうなのに、プライベートの時間もしっかり確保されている印象です。いったいどのようにして時間をつくっているのでしょう?
佐々木:
「今は18時~19時には仕事を切り上げ、趣味の時間や、パートナー・友人と過ごす時間をとても大切にしています。
以前は夜中まで働いて、毎日が文化祭の前日のような感じだったんですよ。がむしゃらに働いて、無我夢中の日々でした」
「とても充実していたけれど、長く続けることは難しいと感じたし、無駄なこともすごく多いなとあるとき気付いたんです。これからは働きかたを見直して、同じだけの成果をあげようと、考えかたを改めることにしました。
そんな中で、私が大事にしているのは「5S」の考え方。
これは主に製造業やサービス業で利用されている考え方で、職場環境の改善や維持のために用いられるスローガン。『整理』、『整頓』、『清掃』、『清潔』、『躾(しつけ)』によって定義されているものだそう。
中でも『整理』、『整頓』は、私のようなパソコン仕事がメインの業務でも非常に重要だと感じ、実践してからはより効率よく仕事ができるようになりました」
佐々木さんが「整理」・「整頓」の考え方をもとに、業務効率化や生産性向上のために意識していることを6つあげていただきました。
「まずは会社やチームを巻き込んで、徹底していることから紹介します。
一つは不要な会議の整理。すべての定例会議を一度棚卸しして、必要・不要の精査を行いました。
またこれまでは会議というと、『1時間で行う』ことが暗黙の了解のようになっていたのですが、これも見直しました。30分で済むように、準備を徹底するようにしたのです」
「次に共有フォルダや、議事録をまとめたファイル、チャットのグループなど、不特定多数がアクセスする場所の管理をするために、保存などをする際の命名ルールを決めました。
またさまざまな部署から求められる、ロゴなどの素材も、共有フォルダで一元管理し、ファイルのありかは全社で徹底。
こうすることで、誰でも欲しい情報にすぐにアクセスしやすくなり、退職者が出たときもスムーズに引継ぎができます。また『あの素材はどこでしたっけ?』と聞かれることも減り、互いに無駄な時間が減りました。
会社やチームを巻き込んで意識を変えていくことは、はじめは時間がかかるし、規模によっては難しいこともあるかもしれません。
ただ自分一人で改善していても、本当の意味での生産性は上がらないような気がするので、うまく周りを巻き込んでいけたらいいですよね」
「タスクは『緊急重要マトリクス』の図をノートに書き出して管理しています」
「以前はパソコンを活用して、TODOリストで管理していました。けれどその方法だと、優先度の付け方が曖昧で、いつも未消化のタスクがあったり、優先度の低いものから手を付けてしまったりと、あまり効率がよくありませんでした。
今は『①緊急×重要』と、『②緊急×重要でない』のタスクをメインに処理していきます。『②緊急×重要でない』は、例えば事務仕事や、経費清算など。こうしたタスクは極力時間をかけないように工夫しています。
『③緊急でない×重要』タスクは、例えば先ほどのファイルや会議の精査、ルール決めなど。急ぎでない分、いつまでもタスクが溜まりがち。
その分時間をかけて処理すれば、あとあと楽になることも多いので、思い切って丸一日使うなどしてメリハリをつけるようにしています」
「次に時間の整理、使い方について。できるだけ1日のうち頭が冴えている午前中に会議を集中させ、午後は考える仕事などに充てるようにしています。
このときも相手のことを考えながらも、できるだけ自分の意図したタイミングで会議ができるよう、協力していただくことも多いですね」
「また普段の会議の時間をしっかり時間を管理して生産性を上げている分、朝会などのメンバーとの交流の時間は雑談ベースでゆったりと。離れた場所で仕事をしている分、都内のメンバーとはこうした時間でコミュニケーションをとるようにしています」
「自分がやるべきでない仕事など無駄をそぎ落として、タスクを整理してきた私ですが、最近は簡単なクリエイティブの制作などは自分でできるよう、技術を身に付けました。
餅は餅屋で、もちろんデザイナーさんに頼むほうがクオリティは良くなるはずですが、欲しいコンテンツを都度依頼していると、スピードが落ちます」
「業務の都合上、情報の鮮度や数が勝負。簡単なクリエイティブは自分でできるようにすることで、かえって効率が良くなることも。
そのためにセミナーに参加したり、会社内のデザイナーさんに勉強会を開いてもらうなどして、自分自身のスキルアップをするようにしました」
「最後に、日々の予定の立てかたについて。
私は実は、あまり仕事の忙しい、忙しくないは気にせずに、プライベートの予定を先にどんどん入れるようにしているんです。
そうすることでよりスピードアップして仕事をするよう意識しますし、楽しみな予定が入っていると1日中ポジティブな気持ちで仕事に集中できます」
「今は会社とはまったく関係のない、近所の立ち飲み屋の人たちと語らう時間がとても大切。会社以外のコミュニティがあることで息抜きができ、気持ちがリフレッシュして、またそれがポジティブなマインドとなって仕事に向き合えるんです。とてもいいサイクルが生まれているような気がしますね」
佐々木:
「1年ほど前からホテル暮らしや多拠点居住をするようになり、モノの無駄を極力そぎ落とし、シンプルに暮らすようになりました。
シンプルに暮らす=シンプリストとは、必要なもの、不要なものを区別して、不要なものを捨てる暮らしかた。捨てたあとには、自分が本当に大切なもの、自分を豊かにしてくれるものだけが残ります」
「こうしたシンプリストの考え方は、所有する『モノ』だけでなく、『時間』や仕事の『タスク』についても同じことが言えるのだなと気づきました。
周りの方にサポートをいただきながら、より良い仕事をし、そしてプライベートの時間を充実させる。これからも自分らしく、しなやかに生きていきたいです」
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櫻井朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。センスがないのでおしゃれなインテリア、お部屋に興味津々。趣味は読書、刺繍、季節の手仕事など。詳しいプロフィールはこちら