こんにちは、日用品&町歩き愛好家の渡辺平日です。この連載では、個人的に好きな町や住みたい町を、商店街を中心にじっくりと這うように案内しています。
今回はですね、神奈川県横浜市の妙蓮寺エリアを散策しました。
今から百年ほど前の話。東京横浜電鉄(現在の東急東横線)が開通した際、〈妙蓮寺〉という寺院から敷地を提供してもらったことが駅名の由来です。こう、わざわざ遊びに行くタイプの町ではないのですが、暮らす拠点として考えるとかなり魅力的なエリアとなっています。
横浜・渋谷方面へのアクセスgood。新幹線が利用しやすいのも嬉しい
駅には人気の東急東横線が乗り入れていて、交通拠点の横浜駅までは約6分。うーん、近い! 同じく交通拠点の渋谷までは菊名駅乗り換えで最短24分。駅から職場まで30~35分程度といったところでしょうか。ものすごく近いというわけではありませんが、まずまず便利な立地といえそうです。
一日の乗降人員は約2.6万人。さすがに渋谷や中目黒などには歯が立ちませんけど、代官山や祐天寺とはいい勝負ができる数字なんですよね。「善戦している」と評しても差し支えない気がします。
お隣に特急が停まる菊名駅があるのもポイント。新幹線が使える新横浜にもすぐに向かえるので、一度そこまで出てしまえばどこへ行くのにも便利です。
まずは駅の周りをブラブラしてみました
これはホームから撮影した写真です。(おやっ?)と思ったあなたはかなりの東横線マニア。
実はホームが1階部分にあるんですね。東横線で限っていえばけっこう珍しい構造です。ここに来るたびに「すぐに電車に乗れるの、遅刻しそうなときに助かるなあ」と思います。
珍しいといえば、この光景もなかなかレアだと思います。不思議とマッチしているのが面白い。
駅舎を囲う柵が石造りなのもユニーク。門前町ならぬ、〈門前駅〉という雰囲気。
駅のすぐ近くに秘密基地っぽいファミリーマートがあります。2階は広いイートインスペースになっていて、待ち合わせのときにかなり便利です(いつもお世話になっています)。
素敵な器を探しに
ついつい駅の近くだけでけっこう楽しんでしまいました。町の紹介に入るとしましょう。まずはおすすめの雑貨店を目指しつつ、散策してみようと思います。
東口側に来ました。右手に見切れているのが妙蓮寺駅です。駅前とはにわかに信じられないくらい落ち着いています。
ゆっくりと坂を登っていきます。
とにかく閑静です。静かに暮らしたいならこのあたりが良さそうです。
目的地の〈うつわ屋まほろ〉に到着!
素敵な器がたくさん並んでいます。いろいろとイベントを行っていて、この日も陶芸作家の企画展が開催されていました。近くに住んでいたら足繁く通いたい……。
お楽しみの商店街散策タイム!
坂を下って駅まで戻ってきました。今度は正面口側にある商店街を散策します。まずは横浜方面へ。
すこし歩くとレトロな喫茶店が見えてきます。営業中の看板が出ていますが、なぜか営業していませんでした。買い出し中でしょうか?
お店で使われているグラスが非常にキュート。どこで買えるのかが気になります(※過去に町歩きしたときの写真です)。
この道をまっすぐ行くと、以前紹介した白楽という町に着きます。ちょうどいい距離感なのでセットで町歩きするのもおすすめ。
クルッと方向転換して、今度は渋谷方面へ。完全地域密着型のおでん屋さんを発見。
とってもいい雰囲気! 妙蓮寺に住んでいる友人によると、「ここでタネを買ってきて、コタツでおでんを食べるのが冬場の最大の楽しみ」とのこと。
おでん屋の近くに昔ながらの精肉店もあります。牛すじとかはここで調達するのが良さそう。
コンビニの店先で野菜が販売されていました。地味ながら非常に助かるやつです。
さらに歩くと〈高品質・Everyday Low Price〉でおなじみのOKストアがあります。普段の買い物には不便しそうにありません。
ニコニコマークの商店街
OKストアから踵を返して、おでん屋の前まで戻ってきました。お店の手前を曲がると……
これまたいい感じの路地が!
地域住民から愛されている老舗の和菓子屋。
甘味だけではなく、軽食も販売しています。ここのお稲荷さんがまた美味しいんです、これが。
妙蓮寺エリアにある〈ニコニコ会〉という商店街のステッカー。とってもかわいいですね。ついこちらもニコニコしてしまいます。
どこか懐かしい雰囲気の書店。
神奈川県で一番好きなとんかつ屋。とにかく味が上品で、まったくしつこくありません。なにか良いことがあったときに来たくなるタイプのお店ですね。残念ながら営業時間外でした……。
プールサイド&ロードサイドをお散歩
レトロで可愛らしい商店街でしたね。エリア内に遊興施設がほとんどないためか、とってもまったりしています。さて、お次は人気スポットの〈菊名池公園〉へ向かいます。
ニコニコ会の途中にある〈池之端商店街〉という小さなアーケードを通り抜けると……。
菊名池公園に到着。敷地内にプールがあり、7月中旬から9月初旬頃まで営業しています。1時間単位でも利用できるので、ちょっとした気分転換にも良さそうです。
のどかですね~。
やけにフォトジェニックな赤い橋。
まったりしたところで、なんとなく、無計画に歩いてみることにしましょう。
公園を出たところに市道85号線があり、町並みがロードサイドに変わります。
けっこう賑やかですね。なんとなく、この辺りで右折してみます。
あ、ここに戻ってくるのか。こういう、〈頭の中で町と町がつながる瞬間〉がけっこう好きです。
いい時間になったのでここで町歩き終了。そう広いエリアではありませんが、見どころがたくさんありましたねえ。引越し先を考えている方がいたら一度ぶらぶらと町歩きしてほしいなと思います。さて、続いてはお部屋紹介のコーナーです。ぜひ判断材料のひとつにしてみてくださいね。
憧れるし、住みやすい。メゾネットタイプのお部屋(1LDK/30.8㎡/9.2万円)
有名建築家が手掛けただけあって、細部まで気配りが行き届いています。デザインも素敵だし、こんなお部屋に住みたいなあ……。
はじめての一人暮らしに。ちょっぴりレトロなお部屋。(1K/20.46㎡/4.2万円)
すこし駅から離れますが、このお部屋でこの賃料はかなりリーズナブルだと感じました。木張りの天井もレトロでいいですね~。もとは和室だったのでしょうか?
さいごに
この記事を読んで、「妙蓮寺のことはあまり知らなかったけど、いい町だね」と感じていただければとても嬉しいです。
個人的には(在宅ワーカーにもぴったりなのでは?)と思っています。場所にもよりますが基本的には静かだし、買い物にも便利で、打ち合わせのときも都心に出やすい。夏は気分転換にプールで泳いで、冬は友達を呼んでコタツ鍋……。うーん、たまりませんね。まさに「こんな町に住みたいんだ」という感じです。
大げさなものは、なにもないけれど。生きていくためにほんとうに必要なものは、ちゃんと揃っている。
そんな妙蓮寺で、新しい生活をはじめてみませんか?